兜は頭部を守る護身具として古代から着用され、古墳から出土する武装埴輪からも知ることが出来る。それは時代の流行と戦闘形式により改良が加えられ変化を遂げてきた。変わり兜は、定まった形式の兜(星兜・筋兜)とは違い 鉄板の打ち出しや革・和紙などを使って軽量をはかり 張懸(はりかけ)と呼ばれる手法も用いて漆で塗り固めて仕上げられている。室町時代末期から江戸時代初期にかけて、動植物や信仰的なものまで奇抜異形な兜が作られた。 これは、武士が自己を誇示する心情の表れであり 武家文化の活力を感じさせてくれる。